黙示録 13章 「ここに聖徒の忍耐と信仰がある。」 (黙示録 13:10) ここに出てくる竜はサタン、獣はローマ帝国の国家権力、もう一匹の獣は国家権力におもねる偽預言者を示していると理解することができます。滅びそうになった国家がサタンに権威を与えられてまた盛んになり、絶対的な権威を主張して、すべての人々を自分に従わせ、彼の背後にあるサタンを拝むようにさせるということは、七つの丘の上に建ち、十人の王が続いたローマが、危機を乗り越え、絶対的な権力を持つ帝国となり、皇帝崇拝を強要したことと重なります。また、多くの偽教師が現われ、皇帝礼拝を支持し、結局はサタンを拝むような指導をします。そして、彼に従う者に刻印を押し、その刻印がない者は、物の売買もできず、生きていけないようにするのです。日本でも、先の戦争の時代、天皇を神とし、学校にも職場にも家庭にも、天皇・皇后の写真 − 御真影(ごしんえい)と言いましたが − を飾って、それを礼拝するように命じられ、従わない者ははじき出されました。今の時代の国旗・君が代問題はその流れの復活ではないでしょうか。このようなサタンの働き、国家権力の強大化、偽預言者がはびこることなどは、聖徒たちにとっては大きな苦しみですが、それが続くのは42か月、3年半。しばらく続くだけです。その間、666の支配がありますが、6は完全数7に及ばないことを示しますから、彼の支配は不完全、やがて滅びます。恐れるには及びません。そのときを耐え忍んだ聖徒は、主の御許に喜びをもって迎えられます。そこに聖徒の忍耐があります。主を信じて今を真実に生きようと思います。
唄野 隆 |