ユダの手紙 「私たちの主イエス・キリストの使徒たちが、前もって語ったことばを思い起こしてください。」 (ユダ 17) この手紙は、ヤコブの兄弟ユダが主の召しにあずかった兄弟たちに宛てて書いたものです。ヤコブは主の兄弟でしたから、ユダもイエスさまの弟でしたが(マタイ13:35)、イエスの兄弟とは一言も言わず、イエス・キリストのしもべと言います。人間的な関わりよりも信仰の関わりを大事にしている姿勢に教えられます。彼は、間違った教えを伝える不敬虔な者たちが教会に入り込んできたのを知って、この手紙を書きました。彼らは、「夢見る者であり、肉体を汚し、権威ある者を軽んじ、栄えある者をそしり」、分裂を起こす人々でした。現実を見ず、深遠を装う空理空論を振りかざし、肉欲に耽って健康を害し、権威に逆らい、高尚なことを馬鹿にする人々は、昔も今も世にはびこっています。ユダは、悪魔、カイン、コラ、バラムなどを例に挙げていますが、現代にも同じような人々が多くいます。注意しなければと思います。彼らの毒牙から身を守る道は「私たちの主イエス・キリストの使徒たちが、前もって語ったことばを思い起こし」、「自分の持っている信仰の上に自分自身を築き上げ、聖霊によって祈り、神の愛のうちに自分自身を保ち、永遠の命に至らせる、私たちの「主イエス・キリストのあわれみを待ち望む」ところにあります。この勧めをしっかり受け止めました。そして、偽教師たちに欺かれている人々をあわれみ、なんとかして救いに回復し、恐れを感じながらもあわれみ、しかし、その汚れにひきこまれないようにしたいと思いました。
唄野 隆 |