3ヨハネ 「私の子どもたちが真理に歩んでいることを聞くことほど私にとって大きな喜びはありません。」 (3ヨハネ 4) この手紙は長老がデメテリオに託してガイオに送った手紙です。長老の名は明示されていませんが、多分、ヨハネでしょう。受信人ガイオのことはよくわかりませんが、どこかの教会を指導していた長老だったと思われます。ヨハネは、多くの働き人を各地に送りだし、彼らを通して福音の宣教を推し進めていましたが、彼らが帰って来て、ガイオが真理に歩んでいること、そして巡回伝道者を受け入れ彼らを助けたことを報告してくれたのを聞き、非常に喜んで、ガイオに、この手紙を書いたものと思われます。彼は「私の子どもたちが真理に歩んでいることを聞くことほど私にとって大きな喜びはありません。」と言いました。このことは今日でも同じです。ガイオの真実さは、訪ねてくる巡回伝道者を受け入れ、手厚くもてなし、熱い愛と祈りをもって次の働きに送り出したところに現われていました。自分の楽しみのためではなく、キリストのため、福音の働きのために、仕えたのです。昔、ある人の賜物が接待の賜物だと聞いて驚いたことがありましたが、そのことがここではっきり語られているのを聞いて、なるほどとうなずきました。それに対して、デオテレペスは自分が中心で、自分がひとの上に立つことを望み、ライバルになりそうな人たちを排除しました。こういう人が教会でのさばるようになっては災いです。デメテリオのように、人からも主からも賞賛されるような人が主に用いられるのです。私たちも自分を捨て真理に歩む交わりを育てたいと思います。
唄野 隆 |