１ヨハネ　３章

「そのとき、私たちはキリストのありのままの姿を見るからです。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（１ヨハネ　３：２）

　ヨハネは、“神が私たちを愛してくださったがゆえに、私たちは今すでに神の子とされている、後の状態はまだ明らかにされてはいないが、キリストが現われるとき私たちはキリストと似た者とされる、そのときキリストのありのままの御姿を見るからだ“と語りました。私たちは、ことばの説明や指導によって教育することを考えますが、人が本当に育つのは、すぐれた人に触れ、その人の生き様を見ることによってです。Ｃ．Ｓ．ルイスという人は「人格は感染によって育つ。」と言いましたが、すぐれた人とそば近くすごしその人の生き様に触れるとき、その人のように変えられていくものです。ですから、イエスさまを見、イエスさまと共に生きることが何よりも大切だ、と示されます。そのとき、私たちは、律法を守ることによってではなく、イエスさまのように生きることを求めるようになり、罪の歩みから正しい歩み、愛の生活に変えられていくのです。キリストとともに歩むことを求める者は罪に歩むことができません。罪を犯さなくなるということではありませんが、罪を犯し続ける生活には耐えられなくなり、罪を告白して、罪を離れ、イエスさまとともに、きよく正しい愛に満ちた歩みを求めるようになるのです。その歩みは、イエスさまを見つめ、私たちを愛して御自分のいのちを捨ててくださったイエスさまの愛を覚え、イエスさまとともに歩むことを目指す歩みです。そして、イエスさまの愛に応えて兄弟を愛するとき、私たちが神のうちにおり、神が私たちのうちにおられえることを知ることができるのです。

唄野　隆