1ペテロ 5章
「ですから、あなたがたは、神の力強い御手の下にへりくだりなさい。神がちょうど良い時に、あなたがたを高くしてくださるためです。」
(1ペテロ 5:6)
ペテロは、今日の箇所で、教会の長老たちに、羊飼いが羊の世話をするように教会の仲間を神の羊の群れとして牧しなさい、と勧めました。長老たちが、強いられてでなく、自発的に、心を込めて、教会の人々の世話をするように励ましましたのです。若者たちには、長老たちに従うように勧め、長老たちも若者たちも互に謙遜を身につけるようにと語りました。ペテロはキリスト教会全体の指導者でしたが、そういう上の立場から命令するのでなく、彼らと同じ長老のひとりとして、同じ立場に立って、それぞれの教会の長老たちに勧めたのです。謙遜の模範でした。謙遜は、神の御前にへりくだる姿勢から生まれます。主を信じる者の基本姿勢は謙遜です。まず神の御前にへりくだり、そこから人々にたいしても謙遜に対することができるようにされるのです。そのとき、神さまがその人を高くしてくださいます。神であられたのに、身を低くし、死に至るまでも従われたイエスさまに、御父は、すべての名にまさる名をお与えになりました(ピリピ2:6−11)。人は自分がひとの上に立つことを求め、かえって人々の反発や憎しみ、軽蔑を招きます。人がひとの上に立つことを求めるのは不安や恐れから来ます。主を信じる者は、その不安や恐れなどすべての思い煩いを神に委ねるように招かれています。神さまは、私たちのことを心配してくださっているのです。ですから、私たちは目を覚まし、信仰に立って悪魔に立ち向かい、主にある勝利を待ち望むのです。
唄野 隆 |