1ペテロ 1章
「父なる神の予知に従い、御霊の聖めによって、イエス・キリストに従うように、またその血の注ぎかけを受けるように選ばれた人々へ。」
(1ペテロ 1:2)
この手紙は、ローマにいて殉教したペテロが、その少し前に、今のトルコの各地に住んでいて、厳しい迫害を受けていたクリスチャンに宛てて書いた手紙だ、と思われます。「父なる神の予知に従い、御霊の聖めによって、イエス・キリストに従うように、またその血の注ぎかけを受けるように選ばれた人々へ。」という書き出しの挨拶が心に響きます。クリスチャンの見事な定義です。ペテロは続けてさらに詳しく説明します。“神さまは、大きなあわれみのゆえに、イエスさまを死者の中からよみがえらされることによって、信じる者たちを新しく生まれさせ、生ける望みを持たせてくださった、そのことを信じる者は、信仰により、神の力に守られ、終わりの日の救いを待ち望み、苦難をも試練として受けとめ、イエスさまを目では見ていなくても、信じて喜びに溢れている、預言者たちの奉仕もこの救いを確証するためだ”と言うのです。私たちも、その救いをいただいて、このような人生に導かれているのです。こういう救いをいただいていることを確信するとき、そこから、心を引き締め、身を慎み、イエスさまの再臨を待ち望み、古い汚れた生活を捨て、聖さを求める思いが湧き上がってきます。そして、兄弟愛を抱くようになり、互に愛しあう交わりを生み出すように導かれます。そのためには、絶えず、神のみことばを聞き、みことばに従うことが必要です。神のみことばによって生まれた者はみことばによって育てられなければならないからです。
唄野 隆 |