ヘブル書 8章 「わたしは、わたしの律法を彼らの思いの中に入れ、彼らの心に書きつける。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。」 (ヘブル書 8:10) 主は、イスラエルをエジプトから連れ出しシナイの砂漠で育てカナンの地に導きいれて国を建てさせられましたが、シナイの砂漠で、モーセにより、彼らを御自身の民とすると言われ、彼らに律法を与えられました。そのとき民を代表するアロン系の大祭司がささげ物を携えて主の御前に出るように命じられましたが、それは、やがて来られるイエスさまが、御自身をささげて民の贖いを全うし、イエスさまを信じる者を新しく造り変え、神さまとの親しい交わりに導き入れてくださることを示すしるしでした。モーセの律法による大祭司は人間で自分自身の罪の贖いを必要としており、彼のささげるささげ物も人間の罪を完全には贖うことのできない不完全なものでした。それは、神に立てられ、天上の主の宮で、完全なささげ物をささげて、ご自身を信じる者を完全に救うことのおできになる真の大祭司イエス・キリストを指し示すしるしだったのです。イエスさまは、モーセの律法にかわる新しい主のご契約に基づく新しい真の大祭司なのです。モーセの律法は外面のことに関わるだけでしたが、新しい契約は、信じる者を内から造り変え、神さまとの親しい交わりに導き入れてくださるのです。そのことは、実は旧約聖書の時代からすでに示されていたことだったのです。ここに引用されている預言はエレミヤ書31章のものですが、神さまは、この預言をイエスさまにおいて実現してくださったのです。私も、感謝して、イエスさまによって神さまの御前に出ます。
唄野 隆 |