ヘブル書 7章
「キリストは、・・・ご自分によって神に近づく人々を、完全に救うことがおできになります。」
(ヘブル書 7:25)
ヘブル書の著者は、っこで、イエスさまが神によって立てられたメルキゼデクに等しい大祭司だと言います。メルキゼデクとは不思議な人物です。創世記14章に、“アブラハムの甥ロトがアブラハムを離れてソドムに住んでいたとき、エラム王の連合軍がソドムの同盟軍を打ち破り、ソドムに住んでいたロトをも連れ去った、アブラハムはエラム連合軍を追って、ロトを取り返し、凱旋した、そのとき、サレムの王メルキゼデクが現われて、アブラハムを祝福し、彼から十分の一のささげ物を受けた”という記事があります。メルキゼデクはアブラハムにたいして祭司のつとめを果たしたのです。メルキゼデクは義の王、サレムは平和を意味します。メルキゼデクについての聖書の記録はこれだけ、親のことも子孫のことも、何も記されていません。このメルキゼデクを引き合いに、著者は、イエス・キリストが、人間の血筋や定めによらない、義と平和をもたらす、神からの大祭司だ、と言うのです。律法では、アロンの子孫が大祭司に任命され、民に代わって主にささげ物をささげましたが、人間でしたから、まず自分自身のためにささげ物をささげなくてはなりませんし、死ねばその務めは果たせなくなります。ですから、彼等は廃され、イエスさまが、神からの、メルキゼデクに等しい、完全な大祭司として立てられたのです。そういう大祭司ですから、彼によって神に近づく人々を完全に救うことがおできになります。この御方が私たちの大祭司です。感謝です。
唄野 隆 |