聖書一日一章メッセージ集



ヘブル書 1章

「神は、・・・この終わりの時には、御子によって、私たちに語られました。」

                   (ヘブル書 1:1、2)

 ヘブル人への手紙は、パウロの影響を受けた弟子の一人が、ローマ世界に散らされていたユダヤクリスチャンに宛てて書いたものだと思われます。神は人を神のかたち、つまり人格をもつ者として創造し(創世記21:27)、彼との間に親密な全人格的交わりをもちたいと願われましたが、人が背を向け罪を犯したので、イエスさまの贖いによる救いを備えて、イエスさまを信じて神さまの御許に立ち返るように語りかけてくださいました。これがキリストの福音ですが、ヘブル人への手紙は、まず、“神は昔は預言者たちによって語りかけられたが、それは部分的な語りかけだった、しかしこの終わりの時には、御子によってみこころすべてを私たちに語ってくださった”と語りだしました。神の御子イエスさまによる語りかけこそが完全な語りかけだというのです。それは、御子が万物の相続者、世界の創造者、神の栄光の輝き、神の本質の完全な現われ、万物の保持者、きよめの完成者だからです。イエスさまを知ることがすなわち御神を知ることなのです。それはイエスさまが御父と親密な親子の交わりの中におられるからです。私たちは、イエスさまを信じるとき、イエスさまと交わり、御父と交わることができます(ヨハネ17:21−23)。語りかけは人格的な交わりへの招きです。神との交わりへ招き入れてくださるイエスさまは、御使いなどよりはるかに優れた神さまとの仲立ちです。私も、感謝して、他の何ものでもなく、ただイエスさまに聞きます。

唄野 隆




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