聖書一日一章メッセージ集



テトス 2章

「私たちの救い主である神の教えを飾るようになるためです。」

                      (テトス 2:10)

 パウロは、テトスに、クレテ教会の信徒たちへの指導について、まず、「健全な教えにふさわしいことを話せ。」と命じ、老人、年をとった婦人、若者、そして奴隷、それぞれにたいする具体的指示を与えました。老人たちには、「自制し、謹厳で、慎み深くし、信仰と愛と忍耐とにおいて健全であるように」と諭すことを命じました。主を崇め、自分を慎み、他者への配慮を働かせることを勧めたのですが、老婦人たちにたいしても同じでした。敬虔で、悪口を言わず、大酒を飲まず、よいことを教えるにふさわしい生活をするように、と命じたのです。そして、彼らに若い婦人たちへの指導を任せるようにさせました。若いテトスには、若い婦人に直接、指導することを控えさせたようです。若者には思慮を働かせることを命じさせています。また奴隷には、主人に従い、忠実であるように勧めさせています。すべて、自分の感情を爆発させて反抗したり悪口を言ったり酒に紛らしたりしないで、慎み深く、自分を治めることが大切だ、という勧めです。「それは、彼らがあらゆることで、私たちの救い主である神の教えを飾るようになるため」でした。いくらよいことを語っても、語る人の生活が乱れていれば、だれも聞いてくれません。聖書の健全なことば、健全な教えがしっかり受け止められるためには、語る者の健全な生活が必要なのです。それは、主が「私たちをすべての不法から贖い出し、良いわざに熱心なご自身の民を、ご自分のためにきよめるため」に、ご自身をささげられたことを知るところから生まれ出る実なのです。

唄野 隆




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