2テモテ 2章
「私の福音に言うとおり、ダビデの子孫として生まれ、死者の中からよみがえったイエス・キリストを、いつも思っていなさい。」
(2テモテ 2:8)
パウロは自分の伝道者生涯の終りが近付いていることを感じ、傷つき弱っている、愛する弟子テモテを励まそうとして、彼に対する愛を示し、信仰の原点に立ち返り、はじめに主からいただいた賜物を再確認するように勧め、それから、「キリスト・イエスにある恵みによって強くなりなさい。」と励まし、「私から聞いたことを他の人にも伝える力のある忠実な人たちにゆだねなさい。」と命じました。宣教は伝道者の名誉や責任を超えて世々代々伝えられなくてはならないのです。主の召しを受けて主のつとめに携わる者は常に後継者を見出し育て助けることに心を用いることが必要だと示されます。伝道者、牧師、宣教師に召された者には苦難が避けられません。ですから、パウロは、「キリスト・イエスの立派な兵士として、私と苦しみをともにしてください。」と激励し、「私の福音に言うとおり、ダビデの子孫として生まれ、死者の中からよみがえったイエス・キリストを、いつも思っていなさい。」と命じました。イエスさまに目を注ぎイエスさまの死と復活とに思いを潜めることが、あらゆる苦しみに打ち勝つ鍵です。イエスさまと共に死ぬとき、イエスさまとともに生かされます。イエスさまの兵士として生きるとき、深遠に見える思弁にふけって怠惰な生活を送ったり、要らざる争いを引き起こすような議論などにうつつを抜かすのではなく、イエスさまの生き方に合わされ、きよく歩み、苦しみ悩んでいる人々の助けに励むように導かれ育てられるのです。
唄野 隆 |