2テモテ 1章
「私の按手をもってあなたのうちに与えられた神の賜物を再び燃え立たせてください。」
(2テモテ 1:6)
テモテへの手紙第二は、パウロが二度目に捕えられたとき、弟子のテモテが気落ちしているのを知り、彼を励ますために、ローマの獄中で書かれたものと思われます。そのとき、パウロは死刑を覚悟し、テモテは偽教師たちに教会を荒らされ、気落ちし、涙を流すような苦境にあったようです。パウロは、テモテに、「愛する子テモテ」と呼びかけ、夜昼、祈りの中で彼のことを思い起こし感謝していると告げ、彼の涙を思い、再び会って、喜びに満たされたいと願っている、と語ります。テモテにたいする深い愛が感じ取れます。その愛をもって、パウロは、テモテに語り続けます。「私はあなたの純粋な信仰を思い起こしています。その信仰は、最初あなたの祖母ロイスと、あなたの母ユニケのうちに宿ったものですが、それがあなたのうちにも宿っていることを、私は確信しています。・・・私の按手をもってあなたのうちに与えられた神の賜物を再び燃え立たせてください。」信仰の歩みに行き詰ったとき、また戦いに敗れ崩れ落ちそうになったときには、信仰の原点に立ち返り、はじめに主からいただいた賜物を再確認することが回復と勝利への入口となります。このことは私たちにとっても同じです。それは、この救いが永遠の昔から神によって備えられ、イエス・キリストの死と復活によって死にたいする勝利と永遠のいのちと不滅とが明らかにされ、その中に私たちが守られているからです。私も絶えず信仰の原点に立ち返りはじめの愛に立ち戻ろうと思います。
唄野 隆 |