「あなたがたも、多くの苦難の中で、聖霊による喜びをもってみことばを受け入れ、私たちと主にならう者になりました。」 (1テサロニケ 1:6) パウロは、第二次伝道旅行のとき、テサロニケで、三つの安息日にわたって福音を伝え、何人かの信者が生まれましたが、ユダヤ人たちの激しい反対に遭い、ベレヤに逃れ、アテネに移リました。しかし、テサロニケのことが気になり、テモテを送って様子をうかがわせました(使徒17章)。彼が帰って来てテサロニケ教会の生き生きした信仰を伝えたので、パウロは喜びに満たされて、この手紙を書きました(1テサロニケ3章)。彼はテサロニケの人々のことを思うたびに感謝に溢れました。彼らの「信仰の働き、愛の労苦、主イエス・キリストへの望みの忍耐」を思い起こしたからです。信仰と愛と希望とはクリスチャン生活の三位一体的特質です。信望愛に満たされた生活がどれほどできているかがその人の信仰の成熟度を示すのです。それは福音をどれほどしっかり聞き取るかによります。パウロは福音をことばだけでなく、力と聖霊と強い確信をもって語りました。そのとき、彼はただことばを話すだけではなく、「私たちがあなたがたのところで、あなたがたのために、どのようにふるまったかは、あなたがたは知っています。」と言い切れたほど、生活全体を通して福音のことばを証ししました。そういう福音のことばを聞いたテサロニケのクリスチャンは、多くの苦難の中で、聖霊による喜びをもってみことばを受け入れ、パウロと主にならう者になりました。私たちも、生活が変えられるまでにみことばを聞き、受ける者としてください、と祈りました。
唄野 隆 |