エペソ書 3章
「私たちはこのキリストにあり、キリストを信じる信仰によって大胆に確信をもって神に近づくことができるのです。」
(エペソ 3:12)
パウロは、2章で、“それまで神の恵みの外に置かれていた異邦人も、キリストによって、イスラエルとともに神の家族とされた、それが教会であり、そこに神が住まわれるのだ”と語りましたが、3章では、それに続けて、“それは、昔は知らされていなかったが、今は、御霊によってキリストの使徒と預言者に示され奥義であり、その内容は、「福音により、キリスト・イエスにあって、異邦人もまた共同の相続者となり、ともに一つのからだに連なり、ともに約束にあづかるということ」だ”と宣言します。そして、“主が私にその奥義を啓示されたのは、私がそれを世々に伝え、天上の支配と権威に対しても明らかにするためだ”と自分に与えられた召命感を述べ、「私たちはこのキリストにあり、キリストを信じる信仰によって大胆に確信をもって神に近づくことができるのです。」と宣言します。神の恵みは、キリストにあって、神とともに住む恵みの経験にまで至るのだ、というのです。そのことは彼の祈りによってさらに明らかにされます。彼は、「天上と地上で家族と呼ばれるすべてのものの名の元である父の前に」祈りました。神はイスラエルのものだと誤解されるアブラハムの父よ、と祈らず、すべての人を造られた創造の神を父と呼び、その神の愛を受け、神を知り、神の愛を知り、神との愛の交わりを育てられ、神が満ち満ちてくださるようなものなるように、と祈ったのです。何という壮大で深く豊かな恵みでしょう。ただ感謝し賛美するのみです。
唄野 隆 |