2コリント 11章 「しかし、驚くには及びません。サタンでさえ光の御使いに変装するのです。」 (2コリント 11:14) 教会が建つとき、サタンがそれを覆そうと働きます。パウロは、コリントで、サタンとの戦いだと意識しながら、コリント教会を建て上げるために努力したようです。彼は、コリントの教会を清純な処女として、キリストの花嫁とするようにつとめました。ところが、サタンは、見栄を飾りペテロやヨハネなどエルサレム教会の使徒の権威を傘にきて、さも権威ある大先生のような顔をしてコリントの教会を支配し、彼らから報酬を得ようとしている偽使徒、欺瞞的奉仕者たちを遣わして、コリント教会の純潔を失わせようとしました。パウロは、彼らが当てにしている報酬を自分は受けず犠牲的な奉仕をすることによって彼らの影響を断ち切ろうとしたようです。彼の無給の奉仕は、コリントの教会を愛さないからではなく、サタンの策略に対抗するためだったのです。そのとき、彼が以前、伝道したマケドニアの教会が彼の無給伝道を助けたようです。使徒の働き18章の1−5節の記事がその背景説明になります。そのような生活と奉仕の現実を背景に、彼は、彼が神からの示しにより、主の愛に動かされて、彼らのために仕えているのであり、彼の語ることは神からの福音であることを彼らに伝えようとしました。そして、愚かなことだが聞いてくれ、と言いながら、彼の血筋や知識や奉仕の労苦がどんなものであるかを示します。すべて主のため、彼らにたいする愛の故でした。サタンとの戦いは、主を見上げ、愛によって仕えることによってのみ勝利できるのです。
唄野 隆 |