1コリント 16章
「聖なる口づけをもって、互いに挨拶をかわしなさい。」
(1コリント 16:20)
パウロは、主にある交わりを育てることに心を用いました。個人的な交わりから、教会間の交わりまで、主にあって一つとなることを願い、そのためにあらゆる努力をしました。「聖徒のための献金」とは、異邦人教会とエルサレム教会とが結ばれ、教会の一致を育てることを願う、異邦人教会からエルサレム教会への献金でした。異邦人教会が、週のはじめの日ごとに、収入に応じて、計画的に、蓄えておき、まとまったときに、異邦人教会の代表者がエルサレムに持って行くという大掛かりな献金プロジェクトでした。教会の一致を育てるということは、パウロの教会形成の大事な要素だったのです。私たちは、このような教会一致の願いとそのための計画を持っているかと問われます。このような一致は、基本的には、身近な人々との交わりによって育てられます。クリスチャン生活は隣人とどういう交わりを育てているかによって示されます。パウロは愛する弟子テモテをコリントの教会に送り、彼への好意を求め、コリントの教会に彼のライバルのように見られていたアポロの動向を伝えて、彼と親しい交わりを保っていることを示し、また、エペソにいる彼の所にステパナとその家族や仲間の者が来てくれたことを、非常に喜んでいます。そして、彼といっしょにいたプリスキラとアクラと彼らの家の教会の人々からの挨拶をコリントの教会に送っています。こういう親密な交わりに基づいて、「聖なる口づけをもって、互いに挨拶をかわしなさい。」と聖徒の親しい交わりを勧めているのです。私も交わりを育てることにつとめます。
唄野 隆 |