1コリント 15章
「しかし、今やキリストは、眠った者の初穂として死者の中からよみがえられました。」
(1コリント 15:20)
パウロは、コリントの教会の間違いを正し、教会を建てあげるために心すべき事柄を懇々と語り続け、最後に、福音の真髄をまとめて示しました。それは、「キリストは、聖書の示すとおりに、私たちの罪のために死なれたこと、また、葬られたこと、また、聖書に従って、三日目によみがえられたこと」でした。この福音をしっかりと保っているなら、私たちは、救われるのです。その中でも大事なのはイエスさまが死んでよみがえられたという復活の信仰です。死んだ者が復活するということは、信じられないことです。しかし、事実、イエスさまは死んでよみがえり、多くの人々に復活されたご自身の姿を現わされました。パウロがこの手紙を書いたときには、まだ多くの目撃者がいました。復活は説明によって納得させることができるものではなく、事実を証する以外にそれを伝える道がありません。またその証言を信じて生きてみること以外に復活の力を経験することができません。復活は信じがたいことですが、もし復活がなければ、私たちの信仰は最後のところで虚しくなります。「しかし、今やキリストは、眠った者の初穂として死者の中からよみがえられました。」何という力強い宣言でしょうか。復活の世界は、今の世界を超えています。今の世の知識や経験で判断せず、イエスさまを信じて、私たちの理解を超える素晴らしい世界を待ち望みつつ、今の世での使命達成に励みたいと思います。主のための労苦が虚しくなることは決してないのです。
唄野 隆 |