聖書一日一章メッセージ集


 1コリント 14章

「そのすべてのことを、徳を高めるためにしなさい。」

                   (1コリント 14:26)

 今日の箇所も、御霊の賜物をどう用いるかについての教えの続きです。ここで「徳を高める」と訳されていることばは、もともと“家を建てる”という意味のことばです。3節で、徳を高めることの内容を、「勧めをなし、慰めを与える」と説明していますが、この箇所を“強め、励まし、慰める”と訳している聖書もあります(NIV)。パウロは、“異言は神秘的な霊の賜物で他の人にはわからないから、自分自身を神の人として育てることにはなっても、教会を建てあげることには直接はつながらない、しかし、人の知性に訴え理解を深めさせる預言は教会を建て上げるのに役立つから、教会では異言よりも預言を語るほうがよい、もし教会で異言を語るときは、説き明かす賜物をいただいている者がそれを説き明かして、他の人にわかるようにするがよい、だれも説き明かす者がいなければ、そういうときは教会では黙っているように”とパウロは語りました。彼は、霊の賜物をすべて大事にしましたが、それぞれを正しく用いることを求めたのです。その基準は、教会を建てあげることになるかどうか、というところにありました。パウロ自身は異言の賜物に恵まれた人でしたが、教会では、他の人にわからない1万語の異言を語るよりも、知性をもって他の人に理解を得させることばを五つ語るほうがよい、とも言いました。最後の箇所の、妻は教会では黙っていなさい、という勧めも、当時のコリント教会に自分のことばかり強く主張する女性が多くいたという状況の中での勧めであることを知ると、納得できます。

唄野 隆



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