1コリント 12章
「あなたがたはキリストのからだであって、ひとりひとりは各器官なのです。」
(1コリント 12:27)
パウロは、ここで、教会に与えられている賜物について語ります。コリントの教会は、御霊の賜物にも富んだ教会であったようですが、そのことがいろいろな問題を引き起こす原因にもなったようです。私たちは、御霊を受け、御霊によって「イエスは主です。」と信じ告白して救われ、神の家族とされて教会を形造るのですが、御霊は、人に応じて、いろいろな賜物を与えてくださいます。ある人には知恵のことば、ある人には知識のことば、ある人には信仰、ある人には癒しの賜物、・・・というように。しかし、すべては同じ御霊が与えてくださるものであり、ただおひとりの主の御栄光をあらわすためのものです。ところが、自分の与えられている賜物を誇り、他の人の賜物を軽んじ、お互いの間に混乱が生じることがあります。コリントの教会では、異言の賜物を与えられた人がそれを誇って与えられていない人を軽んじ、与えられていない人は異言を語る人を忌避して、教会に混乱が生じたようです。そこで、パウロは、すべて御霊の賜物は同じ御霊が与えてくださったものだが、御霊はイエスさまを主と告白する霊だ、御霊の賜物を主張しながら教会を分裂させるような考え違いをしてはならない、と厳しく諭したのです。私たちは、皆、イエスさまを主と告白して、神の家族とされ、一つのキリストとのからだを建てあげるための各器官なのです。自分に与えられている賜物を大事にするとともに、他の人に与えられている賜物を尊重するようにしたいものです。
唄野 隆 |