聖書一日一章メッセージ集


1コリント 6章

「あなたがたは代価を払って買い取られたのです。ですから、自分のからだをもって、神の栄光を現わしなさい。」

                    (1コリント 6:20)

 コリントの教会の分派、対立、そして不品行を責めたパウロは、今度は、教会員お互いの間の裁判騒ぎを取り上げました。コリントは富んだ教会でしたが、それだけに強い誇りに動かされ、自分の財産への執着が働いていたようです。そういう人たちの間では、名誉や利害の対立が生じ易いいものです。そして、そういう人は結構、有力者であることが多いので、周りの人も仲裁に入りにくく、教会内部で問題は処理しきれなくなり、この世の裁判に訴えられることになったのではないかと思われます。パウロは、そういうコリントの教会に向かって、教会は、主にあって世界をさばくべきものであることを思い起こさせ、そういう自覚が、お互い、主の御前に出て、自分の名誉や利害を主に委ね、主のみこころにそって問題の解決を図るべきことを示しました。そのとき、主を信頼し、目前の不正や損害をも受け入れる姿勢を勧めました。そして、偶像礼拝や性的な罪、盗み、略奪、放埓な生活を送る者はすべて神の国に入ることはできないと語り、きよい生活をするように勧めたのですが、その勧めの基礎は、クリスチャンはイエスさまの血潮という高価な代価を払って買い取られた者なのだ、という自己認識でした。この自己認識こそ、クリスチャンが、この世にあって、この世の名誉や利害から解き放たれた自由をもって、主の御栄光を現わす生活を送ることができるようにさせる土台なのです。その土台が私たちの生活の基礎にしっかり据えられているかどうかと問われます。

唄野 隆



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