1コリント 1章 「しかしあなたがたは、神によってキリスト・イエスのうちにあるのです。」 (1コリント 1:30) コリントは、ギリシャ半島南部にある港町で、東西交通の要として経済的に栄えていました。知識にも才能にも財にも富んでいましたが、それだけに一致が難しく道徳的腐敗に陥り易い町でした。そこに建った教会もその傾向を帯びていたようです。パウロは、第二回伝道旅行のときこの町でプリスキラとアクラに出会い、そこで1年半、伝道し、第三回伝道旅行のときに再び訪ね2年にわたって福音を説き明かしました。その教会は知識、賜物、そのほかすべてのことにおいて豊かでした。それは、彼らの間でキリストの証が確かなものとなったからです。イエスさまを知ることこそ、すべての祝福の基礎です。私は本当に深くイエスさまを知っているだろうか、と問われます。富むということは良いことですが、傲慢になる危険をはらんでいます。コリントの教会は、大いに祝福された教会で、パウロの伝道によって生み出されただけでなく、有能な伝道者アポロ、使徒たちのかしらペテロなどの優れた指導者たちの訪問、指導を受けました。ですが、彼らの指導によって、イエスさまにより深く結びつけられるよりも、指導者たちを誇り、彼らをかしらと仰いで互いに対立しあうようになったようです。どんなに立派な指導者に導かれても、彼らの指導は感謝すべきことですが、その指導によって、イエスさまと深く結びつくことがなければかえって有害です。私たちは、キリストのものとされた者なのですから。私も、知識や知恵ではなく、ただイエスさまだけを誇ります。
唄野 隆 |