ヨハネ 1章
「ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。」
(ヨハネ 1:14)
ヨハネの福音書は、人々がイエスさまこそ神の子キリストであることを信じ、イエスさまの御名によっていのちを与えられるために(ヨハネ20:31)、ヨハネが書いた福音書です。マタイ、マルコ、ルカとは別の角度から、イエスさまの言行を記しています。今日の箇所では、まず、イエスさまがことばであると語り、ことばは神とともにあり、神であった、そして、すべてのものはこの御方によって造られた、と神のことばを提示します。そして、その御方が、神として天上に止まっておられるのでなく、人となって、私たちの間に住み、人でありながら神の栄光に満ち、恵みに恵みを与えてくださった、と驚くべきことを宣言します。私たちは人として、人となられたこの御方を知り、その御方によって神の恵みを豊かに受けることができるのです。後半部では、バプテスマのヨハネの証言を聞いて、イエスさまのところに行った者たちが、直接イエスさまと出会って、この方こそヨハネの証したメシヤだと信じたことが、語られます。ヨハネは、イエスさまの上に聖霊が下るのを見て、この御方こそ世の罪を除く神の子羊だ、と証言しました。ヨハネの証言を聞いた人々はイエスさまを訪ね、直接イエスさまに会って信じました。彼らもイエスさまのことを証しました。学んで理解したことではなく、お会いした体験に基づいて、イエスさまこそ、キリスト、律法と預言者が証した方だと証し、疑う人には「来て、見よ。」と言いました。イエスさまは理屈ではなく、人格的な触れ合いを通して伝えられるのだ、と受け止めました。
唄野 隆 |