聖書一日一章メッセージ集


                       ルカ 20章

「では、カイザルのものはカイザルに返しなさい。そして、神のものは神に返しなさい。」

                      (ルカ 20:25)

 イエスさまは、エルサレムに入ると、まず宮から商売人を追い出して宮をきよめ、人々に教えはじめられました。祭司長、律法学者、長老たちは、何の権威によってこんなことをするのか、と詰問しました。イエスさまは、ヨハネのバプテスマは天から来たのか、人からか、と問い返されました。彼等は、神からだと言えばヨハネを信じなかったことを責められるし、人からだといえば彼を尊敬している民衆がこわい、と考え、「知らない。」と答えました。人の世のことに心が捕らわれ、自分の気持ちを率直に語る真実さがなかったのです。不真実な人には、主もまた、間接的にしか答えられません。悪い農夫の譬えをもって、イエスさまに逆らうような者は滅ぼされるということを示されました。彼らは、また、愛国心からローマに税金を納めることを嫌っていた民衆の聞いているところで、ローマへの納税は善いことか悪いことか、と問いました。納めよ、と言えば民衆の支持を失うし、納めるなと言えば反逆罪で訴えることができる、と思ったのでしょう。しかし、イエスさまは「カイザルのものはカイザルに返しなさい。そして、神のものは神に返しなさい。」と答えられました。現実の生活を忠実に営みつつ、現実を越える主の世界を見つめて歩め、と言われたのです。復活についての教えも、キリストはダビデの子だがダビデの主なのだという教えも、主の目で見るとき、納得できます。私も、主を見つめつつ与えられたつとめに励み、主の再臨を待ち望みます。

唄野 隆



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