ルカ 15章
「いなくなった一匹を見つけるまで捜し歩かないでしょうか。」
(ルカ 15:4)
取税人、罪人がイエスさまの話を聞こうとして、みもとに集まり、パリサイ人、律法学者たちがつぶやいたのをごらんになって、イエスさまが彼らに話されたと言う書き出しではじまります。イエスさまは、羊が一匹、迷い出したとき、羊飼は、99匹を野に残して、いなくなった一匹を捜し求め、見つけたら大喜びで、連れ帰り、友人や近所の人たちと共に喜ぶ、と語り、続けて、銀貨を一枚なくした女が必死になって探しまわり、見つけたら、友達や近所の人たちを呼び集めていっしょに喜ぶ、という話をされました。そして、その二つの話を、一人の罪人が悔改めたら、天で大きな喜びがあるということばで締めくくられました。それから、“二人の兄弟がいて、弟は父の財産の分け前を要求し、それを持って家を出、放蕩三昧に使い尽くし、落ちぶれて帰ってきた、そのとき、父は彼を喜び迎え、宴会を催した、それを見た兄は怒って、家に入ろうともしなかった、父は彼を迎えに出、弟は、死んでいたのに生き返ったようなものなのだ、一緒に喜ぶのが当然ではないか、と言った”という話をされました。親子は親しい交わりを喜び楽しむべきものですが、弟は自由を求めて自分勝手な生き方をして行き詰まり、兄は権利・義務の関係を求めて父との親しい交わりを失っていたのです。父はその両者を親しい交わりに連れ戻そうとしたのだ、ということをこの譬えは示しています。罪人も、パリサイ人や律法学者をも捜し求められる主の愛を示しているのです。主は、どんな人をも主との親しい交わりに連れ戻したいのです。感謝です。
唄野 隆 |