ルカ 10章
「主の足もとにすわって、みことばに聞き入っていた。」
(ルカ 10:39)
イエスさまは、先に12弟子を遣わされましたが、今度は、「実りは多いが、働き手が少ない。だから、収穫のために働き手を送ってくださるように祈りなさい。」と言って、さらに70人を2人ずつ遣わされました。そして、「あなたがたに耳を傾ける者はわたしに耳を傾ける者だ」と語り、しかし、イエスさまが彼らと一つなのだと言われました。私たちも、自分たちが主のために働くのでなく、主に遣わされ主と一つになって主の御業にあずからせていただくのだ、と肝に銘じておかなくてはならない、と思いました。そういうわけで、自分の備えに心わずらわされることなく、与えられたものをそのまま受けて働くのです。そして、自分のしたことの成果を見て誇るのでなく、主と結ばれていることを喜ぶのです。イエスさまは、弟子たちに、「悪霊どもがあなたがたに服従するからといって、喜んではなりません。ただあなたの名が天に書き記されていることを喜びなさい。」と言われました。このように、へりくだって、自分を忘れ、ただ主だけを見上げる者を主は喜ばれます。代々の預言者や王たちは、主の前に歩む者のあり方を見てきましたが、本当はそこからさらに進んで主ご自身を見ることを願っていたのです。そして、今、弟子たちは、その主ご自身を見るように導かれているのです。マルタとマリヤがイエスさまをお迎えしたとき、マルタはイエスさまをもてなすことに心を向けましたが、マリヤはイエスさまのお話を聞くことに没頭しました。イエスさまはそれを喜ばれました。目を向けるべきはただ主のみです。
唄野 隆 |