聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                         雅歌 6章

「汚れのないもの、私の鳩はただひとり。彼女は、その母のひとり子、彼女を産んだ者の愛する子。」
              (雅歌 6:9)
 
5章で娘が愛する者のすばらしさを歌い彼を探しているのを聞いて、エルサレムの女たちが「私たちも、あなたといっしょに探しましょう。」と歌いました。彼女は答えました。「私の愛する方は、自分の庭、香料の花壇へ下って行かれました。庭の中で群れを飼い、ゆりの花を集めるために。」彼女はこういうとき彼が行くところを知っていたのです。彼と彼女が一つとなっていたからです。彼女は「私は、私の愛する方のもの。私の愛する方は私のもの。」と歌っています。その彼女の歌に応えて彼の歌が響いてきます。「わが愛する者よ。あなたは・・・美しく、・・・愛らしい。だが・・・恐ろしい。」本当に深い愛で結ばれる者どうしの間では、相手と一つになることを求める強い愛の力と、相手の人格を大事にするおそれがともないます。彼と彼女はそういう愛で結ばれていたのです。主と私たちとの交わりもきよいおそれをともなう愛で結ばれる交わりです。彼は続けて、彼女の美しさを歌います。私たちの頭に浮かんでくるような美しさとは異なる、野性的で、力に溢れた、実を増し加える生産的な美しさです。そして、最後に彼は、「王妃は六十人、そばめは八十人、・・・(だが)汚れのないもの、私の鳩はただひとり。彼女は、その母のひとり子、彼女を産んだ者の愛する子。」と歌います。多くの愛する者の中の一人というのではなく、「あなただけ」という愛の表現です。主は私たちをこのような愛で愛してくださいます。私もそのような愛で主を愛します。

                           唄野隆



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