聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                         雅歌 3章

「私の愛している人を私は見つけました。この方をしっかりつかまえて、放さず、とうとう、私の母の家に、私をみごもった人の奥の間に、お連れしました。」
              (雅歌 3:4)
 
この娘は、愛する羊飼いの若者が「さあ、立って、出ておいで。・・・『私たちのために、ぶどう畑を荒らす狐や小狐を捕らえておくれ。』私たちのぶどう畑は花盛りだから。」と招いてくれたのに、応じないで家に引きこもったまま、彼が自分のところに来て、抱きしめてくれるのを待ったようです。彼女は「愛に病んで」いた、と自分でも言っています(2:5)。私たちも信仰を持った最初のときは、神さまが自分のところに来て慰めてくれることだけを求め、出て行って、神さまのために働くなどとは考えなかったのではないでしょうか。しかし、彼女はそのまちがいに気づき、今度は、愛する若者を捜しに出かけます。若い娘がひとり、愛する男を求めて夜道を探し回る姿は異常ですが、私たちの信仰生活でも、信仰を持ちはじめたころには、信じはじめの不安定さと求めの切なることからこういう非常識な行動にでることがあるものです。夜回りに見咎められながらも、彼女は捜しまわり、彼を見つけて、母の奥の間、つまり自分のいちばん大事なところに迎え入れます。信仰の世界に当てはめるなら、主を自分の心の王座に迎えるということです。そのとき、彼女は、羊飼いの若者だと思っていた彼が実はソロモン王であることを知ります。私たちも、自分が信じたイエスさまが、神の御子、天地の創造主、神であることを確信し、感動することがあります。それは主を心の王座に迎えるときです。

                           唄野隆



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