聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 雅歌 2章 「わが愛する者、美しいひとよ。さあ立って出ておいで。」 (雅歌 2:10,13) この章は、娘が「私はシャロンのサフラン、谷のゆりの花。」と歌う場面で始まります。どちらもあまり目立たない、ありふれた花です。彼女は自分に自信を持てない人だったのでしょうか。しかし、若者は、「わが愛する者が娘たちの間にいるのは、いばらの中のゆりの花のようだ。」とほめてくれました。それを聞いて、彼女は、「私の愛する方が若者たちの間におられるのは、林の木の中のりんごの木のようです。」と彼をほめ、彼の腕にしっかり抱きとめられたいという願いを歌いました。私たちも自分に自信が持てず、不安の中に歩んでいるとき、主の愛の御声を聞いて、自分自身を受け止め、主を喜び賛美して確かな道に歩みだすことができるようになるのだ、ということに思い当たりました。主の愛の語りかけを聴いてはじめて私たちのうちに信仰の火がともり、主への愛が生まれ育つのです。彼女は、エルサレムの娘たちに向かって、「揺り起こしたり、かき立てたりしないでください。愛が目覚めたいと思うときまでは。」と歌いました。愛とか、信仰とかは外から強制されてもてるものではありません。主の愛を知るとき、内から湧き出してくるのが真の信仰であり、本当の愛なのです。その後、娘は、愛する若者が訪ねてきたことを歌い、彼が「わが愛する者、美しいひとよ。さあ立って出ておいで。」と呼びかけてくれたことを喜び、繰り返し歌います。主と私たちのかかわりも、主が「さあ。わたしのところに出ておいで。」と招いてくださり、私たちがそれに応えて自分を出て主の御許に行くところから始まるのです。 唄野隆 |