聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 詩篇 142篇 「私の霊が私のうちで衰え果てたとき、あなたこそ、私の道を知っておられる方です。」 (詩篇 142:3) 表題にダビデが洞窟にいたときのことを歌った詩編だと記されています。ダビデは、サウルに追われたとき、あちこちで洞窟に身を潜めました。そのどのときであったかはわかりませんが、1サムエル24章に、ダビデがサウルを避けて何人かの部下と共に洞窟の奥に身を隠していたとき、サウルがそうとは知らず、用を足すために、軍を外に置き、一人でその洞穴に入ってきたことが記されています。家来たちは絶好のチャンスだからサウルを打つようにとダビデに勧めましたが、ダビデは主が油を注がれた王に手を出してはならないと言って抑え、サウルの衣のすそを切りとり、用を足して外に出たサウルを追って出、“なぜ王は私を追うのですか、今、あなたを殺す機会があったのですが、そうしませんでした、私はあなたにそむきません”と語りました。サウルはそれを聞いて、恥じ、“あなたは私よりも正しい、あなたがイスラエルの王となるだろう”と言って軍を返しました。ダビデは、自分よりも強い者の迫害を受けて苦しみ、絶体絶命の状態に陥ったことを知って、その中から、「私は主に向かい、声をあげて叫びます。」と救いを求めて祈りました。“敵は自分よりもはるかに強い、周りには助けてくれる人も見当たらない”そういう状況で彼は主に祈りました。そのとき、主は不思議なやり方で救いを与えてくださったのです。「私の霊が私のうちで衰え果てたとき、あなたこそ、私の道を知っておられる方です。」この祈りから、そのときの感動が響いてきます。 唄野隆 |