聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                       詩篇 141篇

「私たちの主、神よ。まことに、私の目はあなたに向いています。」
            (詩篇 141:8)

出だしの祈り、「主よ。私はあなたを呼び求めます。私のところに急いでください。」という祈りから、この詩編が、敵の罠にかかり、滅びを目の前にする緊急事態の中から、主に救いを求めて祈った詩だということがわかります。このとき、詩人は、自分の祈りが“御前への香として、定例の夕べのささげものとして”主の御前に立ち上るように祈りました。緊急事態に直面し、狼狽して逃げ出そうとした、対策を考えた、というのではなく、じっと静まり、ただ主に向かって祈ろうとしたのです。そして、“狼狽して思わぬことを口走ったり、背に腹はかえられぬと、悪いことに心を向け、悪人とよしみを通じるようなことをしないように、主が導いてくださるように”と祈りました。そして、自分の耳には痛いことでも、“正しい者が愛情を持って忠告”してくれるように願いました。彼は、それは「頭に注がれる油」だと言いました。油をかけられること自体は、気持ちのよいものでもないし、後で洗わなければなりませんが、それは大きな主の祝福のしるしだったのです。イスラエルでは任職の油、主が王や祭司、預言者などに任命されるときに油を注がれました。今日では、頭から水をかけられたり、水に浸けられたりする洗礼がイエスさまと一つにされたしるしとして与えられています。その油注ぎを受けて、詩人は、ただ主を仰ぎました。そのとき、敵が倒れているのを見たのです。主を見上げるとき、主が敵を打ち倒し、私たちを救ってくださるのです。私も、ただ主を見上げます。主の御救いを見せてください。と祈ります。

                           唄野隆



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