聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                       詩篇 129篇

「彼らは私の若いころからひどく私を苦しめた。彼らは私に勝てなかった。」
            (詩篇 129:2)

詩人は、「彼らは私の若いころからひどく私を苦しめた。」と自分個人のこととして歌いだしましたが、すぐつづけて「さあ、イスラエルは言え。『彼らは私の若いころからひどく私を苦しめた。彼らは私に勝てなかった。耕すものは私の背に鋤をあて、長いあぜを作った。』」とイスラエルに呼びかけました。“私も苦しんでいるが、この苦しみを受けたのは実はイスラエルなのだ、しかし、主は彼らを見捨てられなかった、主は彼らを救われたのだ”と歌ったのです。そして、「主は正しくあり、悪者の綱を断ち切られた。」と賛美しました。いつの時代の、何のことを歌ったのかは明示されてはいませんが、ヒゼキヤの時代、アッシリヤの侵入で国中が痛めつけられ、滅亡寸前まで追い込まれていたのに、主が介入され、アッシリヤ軍が一夜にして18万5千人の死体を遺棄して退散したという救いの経験(2列王19:35)はぴったりこの賛美に符合します。聖書は“信仰に立つ者は災難に遭わない”とは言いません。しかし、どんな苦しみにも耐え忍び主の御手の中を歩む喜びに生きることができる、と語り、励ましてくれます。パウロも、「私たちは、四方八方から苦しめられますが、窮することはありません。・・・・倒されますが、滅びることはありません。・・・それはイエスのいのちが私たちの死ぬべき肉体において明らかに示されるためなのです。」(2コリント4:8−11)と言いました。「私は主を信頼し主を待ち望みます。主よ。」と祈りました。

                           唄野隆



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