聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                        詩篇 83

「彼らの顔を恥で満たしてください。主よ。彼らがあなたの御名を慕い求めるようにしてください。」
                   (詩篇 83:16)

 詩人は、主の民イスラエルがエドムやモアブ、アマレクやペリシテなど、イスラエルを取り巻くほとんどすべての国々に攻め込まれる危機にある状況を歌っています。彼らは大勢力で、イスラエルにはとうてい勝ち目がなく滅びを覚悟しなければならないような状況です。そういう中で、詩人は、「神よ。沈黙を続けないでください。黙っていないでください。神よ。じっとしていないでください。」と祈りました。慌てふためいて走り回るのでなく、静まって主に祈り、自分たちが戦うよりも主が敵を打ち破ってくださるように、と祈ったのです。イスラエルの歴史にはこれらの国々が一致してイスラエルに攻め込んだという記録はありません。しかしダビデが王位に着いたとき、彼はペリシテ、アモン、アラム、モアブなどと戦わなければなりませんでした。彼は、それらを各個撃破したのですが、この詩篇作者が直面していた状況のもとで、詩人は、かつてデボラとバラクがカナン人の王ヤビンの将軍シセラを打ち倒したこと、ギデオンがミデアン人を打ち破り、オレブとゼエブ、またゼバフとツアルムナを殺したこと、など、先祖たちの経験した主による勝利を思い返して、主に祈りました。そして、その敵が滅ぼされること以上に、敵も主を慕い求めるようになることを祈りました。そうなることこそ真の勝利です。私たちも、深刻な困難に直面したとき、何とかしなければと動き回る前に、主の前に静まり、主の恵みを覚えて祈ることが大切だ、と示されました。

                            唄野隆



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