聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 詩篇 79 「私たちの救いの神よ。御名の栄光のために、私たちを助けてください。御名のために、私たちを救い出し、私たちの罪をお赦しください。」 (詩篇 79:9) 詩人は、強力な敵が攻め込み、エルサレムの神殿を破壊し、エルサレムの住民を殺し、その死体を放置して獣の餌にしている状況を目の前にして、「主よ。いつまででしょうか。あなたは、いつまでもお怒りなのでしょうか。」と訴えました。自分たちの苦しみと恥辱とは、自分たちの罪ゆえの主のねたみ、燃えるような激しい思いによる懲らしめだと知っている者の祈りでした。“イスラエルは、自分たちの主である神を捨て、他の神々に心を向けた、主は愛する妻が他の男になびくのを知って怒り狂い彼女を引き戻そうとする夫にも似た激情に駆られてイスラエルを打たれたのだ”と感じていたのです。それでも、彼は絶望せず、主に祈りました。そして、敵の暴虐を訴え、罪の赦しを願い、御名の栄光のために救ってくさい、と祈りました。自分はきよく歩んでいるからそれを認めて救ってくださいとか、多くのささげものをしますから赦してくださいとか、これから立派にやり直しますから助けてくださいとかいうのではなく、ただ“御名の栄光のために、私たちの罪を赦してください、助けてください”と祈ったのです。そして、周りの国々は「彼らの神はどこにいるのか。」と嘲っていますと訴え、“救ってくだされば、私たちは代々かぎりなく、主の誉れをほめたたえるでしょう”と言いました。自分たちの苦しみからの解放、自分たちの幸いのための祈りではなく、主のご栄光を求める祈りでした。この詩篇作者の思いを思い、私も、アーメンと唱和しました。 唄野隆 |