聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                        詩篇 60

「あなたは、あなたを恐れる者のために旗を授けられました。それは、弓にかえて、これをひらめかせるためです。」
                 (詩篇 60:4)
 
表題から、ダビデがイスラエルの王となり、ペリシテ、モアブ、アラム、エドムなどの周りの国々と戦いながら、イスラエル王国を確立していった時期のことを歌った詩篇であることがわかります。2サムエル8章や、1歴代誌18章などによるとダビデは連戦連勝だったようですが、実際は非常に危ない危機もあったようです。この詩では、主がイスラエルから顔を背けられ、イスラエルは土台を揺るがされるような思いになった、と告白しています。そのとき、ダビデは、主に救いを求めたのですが、主の答えを聞いて、「あなたは、あなたを恐れる者のために旗を授けられました。それは、弓にかえて、これをひらめかせるためです。」と言いました。戦いの中で、敵の攻撃を受け、ばらばらにされたとき、分断されたグループごとに戦ったのでは、敗北は避けられません。そのときは、本陣に旗をなびかせ、全軍がそれを目当てに集まって、体勢を立て直すことが勝利への土台です。主は、助けを求めるダビデに「旗を授けられ」ました。敵の大軍に目を向けるのでなく、分断され弱体化している自軍を顧みるのでもなく、主に目を向け、主を恐れ、主に祈り、主のみ声を聞いて、主のみもとで全イスラエルが一つになるように導かれたのです。そのとき、ダビデは、“マナセ、エフライム、ユダはご自分のもの、モアブ、エドム、ペリシテを打ち従える”と言われる主のみ声を聞き、「神によって、私たちは力ある働きをします。」と告白し、賛美することができたのです。

                           唄野隆



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