聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 詩篇 59 「わが神。私を敵から救い出してください。私に立ち向かう者が届かぬほど、私を高く上げてください。」 (詩篇 59:1) 表題から、1サムエル記19章の出来事を背景に歌われた詩だとわかります。そこには、サウル王が、ダビデの人気が自分を上回るのを妬み、彼を殺そうとして家来たちにダビデの家を取り囲ませたが、サウルの娘でダビデの妻になっていたミカルがダビデを逃がしたことが記されています。ダビデは、このとき、サウルの殺意が固いことを知り、どう対処すればよいか考えなければなりませんでした。自衛のために戦うか、逃げるか、どうすればよいか、と悩んだに違いありません。そのとき、彼は「わが神。私を敵から救い出してください。私に立ち向かう者が届かぬほど、私を高く上げてください。」と祈りました。サウルと同じ立場に立って、戦うか、逃げるか、と考えるのでなく、神の世界に引き上げていただき、神に訴え、主のさばきに委ねることを選んだのです。そのとき、敵の手から救い出してくださいと祈り、彼の敵意がどんなに不当であるか、どんなに激しいかを訴えながら、「しかし主よ。あなたは、彼らを笑い、すべての国々を、あざけられます。」、「私の恵みの神は、私を迎えにきてくださる。」と告白しました。天上で、主と共に語らい、地上で敵が主の御力によって打ち倒されるのを見ることができたのです。そのとき、自分の救いを「私の民が、忘れることのない」ため、また「神がヤコブを治められることを、彼らが知るように」と、主のご栄光があらわされる機会となることを祈り求め、主のみ力、恵みを賛美することができたのです。 唄野隆 |