聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                        詩篇 58

「こうして人々は言おう。『まことに、正しい者には報いがある。まことに、さばく神が、地におられる。』」
                (詩篇 58:11)
 
この世の支配者は、悪を抑え秩序を保ち、人々が平穏に日々を過ごせるように、神によって立てられたものです(ローマ13:1,4)。しかし人間の堕落以来、この世の統治は、力に頼らざるを得なくなっています(創世記3:16b)。しかし、長く権力を握り続けると堕落します。良い王も長く権力の座にとどまっていると暴君になります。こういう悪に捕らえられた支配者にたいして、この詩人は激しい非難を浴びせます。「ほんとうに、おまえたちは義を語り、人の子らを公正にさばくのか。いや、心では不正を働き、地上では、おまえたちの手の暴虐をはびこらせている。」と。そして、“彼らは生まれつき踏み迷っている、耳をふさぎその笛の音を聞かなくなっている毒蛇のように、人々に噛みつく”、と責めます。聖書は、どんな罪人も悔い改めて救われる可能性をもっているが、神の警告を聞かず罪を認めない者、さらにその奥で働いているサタンの回復は不可能だ、と言います。それは滅ぼされるしかありません。人には罪の改善も、その処理もできません。そんな力は人間にはないのです。ですから、詩人は、主がその悪を滅ぼし去ってくださるように祈りました。そして、悪を滅ぼし消え去らせてくださると信じ、「こうして人々は言おう。『まことに、正しい者には報いがある。まことに、さばく神が、地におられる。』」と歌いました。私たちも、“私を支配するサタンの力そして罪がキリストにおいて滅ぼされた”、と実感をもって告白したいものです。

                           唄野隆



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