聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 詩篇 53 「愚か者は、心の中で、『神はいない。』と言っている。」 (詩篇 53:1) この詩篇は14篇とほとんど同じです。ただ神を示すことばが14篇ではヤーウエ、53篇ではエロヒムになっています。ヤーウエはイスラエルと人格的に関わってくださる神、エロヒムは全世界唯一の主権者である神を示します。世界の主として神を恐れることと個人的に自分の主として主を信頼することの両面が大切であることを示すために、詩篇編集者が、ほとんど同じ詩篇を二つ独立の詩として入れたのかもしれません。ここで語られていることは、神はいないとすることが最大の間違いで、そこから、善を行う力が失せ、自分も世界も腐らせてしまう、ということです。しかも、そういう人が何人かいるというのではなく、世界のすべての人が皆そうなのだ、と主は言われるのです。「神は天から人の子らを見下ろして、神を尋ね求める、悟りのある者がいるかどうかをご覧になった。彼らはみな、そむき去り、だれもかれもくさりはてている。善を行う者はいない。ひとりもいない。」神はいないとするとき、人は不法を行い、仲間を食い物にし、自分の富や権力を求めます。しかしその歩みはいつも心に不安と恐れを覚える歩みであり、ついには神に捨てられ、滅びを招きます。世界の歴史には、神を認めず、自分の権力を誇り、富を自分に集めようとして、暴虐を行い、誇り高ぶりながら内心、不安や恐れに取りつかれ、人々に見放されて、やがて滅び去った支配者たちの事例に満ち満ちています。私たちは神さまを恐れ、生ける主との親しい交わりの中を歩むように召されています。私も、主よ、「お導きください。」と祈ります。 唄野隆 |