聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                        詩篇 52

「しかし、この私は、神の家にあるオリーヴの木のようだ。私は、世々限りなく、神の恵みに拠り頼む。」
                 (詩篇 52:8)
   
表題から、1サムエル21,22章に記されている出来事、すなわち、ダビデがサウルに追われたとき、ノブの祭司アヒメレクの好意を得たことを、そこに居合わせたエドム人ドエグがサウルに伝え、サウルがドエグにアヒメレクの一族を虐殺させたことを語った詩だ、とわかります。ダビデはこのときのドエグについて、「欺く者よ。お前の舌は破滅を図っている。・・・お前は善よりも悪を、義を語るよりも偽りを愛している。」と歌いました。ドエグは、サウルがダビデを憎みイスラエルの民は反逆者ダビデをかばうと不満を述べたのを聞いて、ダビデが逃亡の途中アヒメレクのもとに来て、アヒメレクがダビデに好意を示したことを、サウルに告げましたが、欺きということばが使われていますから、たぶん、ドエグはサウルに気に入られようとして、真実ではなく、尾ひれをつけて、ダビデのことをあしざまに語ったのでしょう。それを聞いて、サウルは、アヒメレクを打てと命じましたが、だれも手を出しませんでした。そこで、サウルはドエグに命じて、アヒメレクの一族85人を皆殺しにしました。ただ一人エブヤタルだけがダビデのもとに逃げました。真実を語らず、破滅をもたらすような欺きを語ることの恐ろしさを思います。それにたいして、詩人は「しかし、この私は、神の家にあるオリーヴの木のようだ。私は、世々限りなく、神の恵みに拠り頼む。」と歌いました。神の恵みにより頼み、愛をもって真実を語る者が生き生きと生きることができるのです。

                           唄野隆



Copyrihgt© 2004-2014 Sakai Ohama Christ Church All rights reserved.