聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 詩篇 16 「「主は、私へのゆずりの地所、また私への杯です。」 (詩篇 16:5) 詩人は、「神よ。私をお守りください。私はあなたに身を避けます。」と祈りだし、「あなたこそ、私の主。私の幸いは、あなたのほかにはありません。」と告白しました。主に目を向けたとき、主の目で自分を見、その恵みに気づいたのです。まず、同じ主を信じる共同体に共に住んでいる仲間が尊敬できる人たちであり自分の喜びであることに気づきました。そして、主がどんなに素晴らしい恵みを主からの嗣業として自分に与えてくださったかに気づきました。昔、イスラエルは約束の地に入ったとき、部族ごと家族ごとにくじで土地の割り当てを受け、それを自分の嗣業としましたが、今、自分の受け継いでいるものも主から割り当てられた自分の嗣業だと受け止め、それを素晴らしい私へのゆずりの地所、私への杯だと告白したのです。それが、人の目から見てどうであったかはわかりませんが、彼自身はそう受け取ったのです。彼がそう受け取ることができたのは、彼の主とのかかわり方からきていました。彼は、主御自身を自分に与えられた嗣業と受け止め、いつも主を思い、主に聞いて主の助言を得、主に語りかけて歩み、心の奥の思いが自分自身を教えてくれるのを経験していたのです。彼はいつも主を目の前に置く歩みをしていたのです。その歩みが彼に確かさを与え、喜びを生みだし、安らぎを満たしたのです。死の苦しみを通っても、復活にいたる道に歩ませてくれました。私も、詩人と共に主を見上げ、「主よ。私にとってもあなたは主です。私もあなたを前にして歩みます。いのちの道に導いてください。」と祈りました。 唄野隆 |