聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                        詩篇 13

「主よ。いつまでですか。」
                   (詩篇 13:1)

この詩は、優勢な敵に攻め続けられ、絶望的な情況に追い詰められて、助かる見込みが全く立たなくなっている人の姿を描き出しています。サウル王に追われ、人々からも見放され、行き場のなくなったときのダビデは正にそういう状態にありました。彼は「いつまで・・・。」と歌いだしました。もう待てないという悲鳴のように聞こえますが、その奥から、いつ救いを与えてくださるのですか、という信仰の訴えの叫びが響いてきます。「いつまで私は自分のたましいのうちで思い計らなければならないのでしょう。」といううめきは、主の御顔が見えず、御声が聞けず、自分ひとりで考え悩んでいる状況の辛さを伝えますが、その奥に、主とともに歩み主とご相談しながら生きたいという彼の願いが伝わってきます。彼はもはや最後、死をも覚悟したようですが、そういう情況の中から彼は主に祈りました。“私がこのままで死ねば、敵が勝ち誇り、主の御名が汚されます、私に目を注ぎ、私の目を輝かせてください”という祈りを。自分の苦しみからの解放を求める以上に、主の御名が汚されず主の栄光があらわされることを願う祈りでした。彼は正に信仰者でした。こう祈っているうちに彼は主の救いを見ました。現実に救いを経験したのか、信仰の目でそれを見たのかはわかりませんが、彼は救いを確認し喜びました。「私はあなたの恵みに拠り頼みました。私の心はあなたの救いを喜びます。」そして、主を賛美したのです。「私にも彼のような信仰を与えてください。」と祈りました。

       唄野隆



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