聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                         詩篇 5

「しかし、私は、豊かな恵みによって、あなたの家に行き、あなたを恐れつつ、あなたの聖なる宮にひれ伏します。」
                       (詩篇 5:7)

誇り高ぶり不法を行い偽りを言う者たちに苦しめられていたとき、その苦しみの中から、主に祈る祈りの詩篇です。血を流す者、欺く者を単数で示しているところから、アブシャロムの反逆とアヒトフェルの策略とに直面したダビデの苦悩の歌だと言う人もいます。“祈りを聞いてください”と主に祈りはじめ、“うめきを聞いてください、叫びを心に留めてください”と祈っていますから、詩人は非常に大きな深い苦悩の中から祈ったことがわかります。その祈りを通して、彼は、“神は悪を喜ばれず、誇り高ぶり、不法を行い、偽りを語り、血を流し、欺く者を忌み嫌われる”と信じる信仰に導かれ、「しかし、私は、豊かな恵みによって、あなたの家に行き、あなたを恐れつつ、あなたの聖なる宮にひれ伏します。」と祈りました。神の正義によるご支配を信じたとき安らぎを得、喜んで主の御許に行き、主を礼拝する歩みに導かれたのです。詩篇作者は、自分自身については、自分を取り巻く悪者どもに煩わされず、彼等と戦うのでもなく、神の義によって導かれ、主の御前に真っ直ぐに歩むことを祈り求め、敵については、彼がさばかれ、滅び去るように願いました。自分が敵を打ち倒すのではなく神が彼等をさばき悪を滅ぼされるように祈りました。そして主に身を避ける者たちが皆、喜び歌うように祈りました。私たちも悪のはびこる世に生きています。そういう中で、私も、いたずらに怒ったり嘆いたりするのではなく、このような祈りをささげよう、と思います。

      唄野隆



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