聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                      ヨブ記 31章

「ヨブのことばは終わった。」
                    (ヨブ記 31:40)

ヨブは、昔の幸いな日々のことを思い出して愚痴り、今の悲惨な現実を訴え、神に助けを求めて答えられないことを嘆き、正しく見てほしい、そうすれば私の潔白が神にわかってもらえるだろう、と主張しました。彼は、自分が潔白だと主張する根拠を列挙します。“おとめに心を奪われることもなく、不正は行わず、嘘いつわりもない、姦淫の罪をおかしたこともなく、しもべたちの言い分を無視したこともない”と言い連ねました。さらに続けて、“寄る辺のない者を憐れまず、金銀を頼みとし、月や星に心引かれてそれを偶像として拝むというようなこともなかった、私を憎む者が衰えるのを喜んだり、人の悪口を言ったり、異国人に門を閉ざしたり、群衆を恐れたり、他人の土地をむさぼったりしたこともない”と言いました。確かにヨブは立派な生き方を貫いた人でした。しかし自分は正しいと言い張るところでは真に親密な交わりは育ちません。ヨブが自分は正しいと言い張ったとき、友人たちは黙り、神も答えられませんでした。ヨブもついに話すのをやめました。しかし、私がそのことを思いめぐらしていたとき、“そして、主が彼の耳を開かれた”ということばが聞こえたように思いました。主は彼がことばを失ったとき、彼に、静まって聴く備えをさせられたのだ、と受け止めたのです。彼はその後でエリフのことばを聞き、主の語りかけを聞きました。そして、目が開かれ、主御自身を見、口を開いて、罪を告白し、主を賛美しました。私もことばを連ねて自己主張するのをやめ、静まって主のみことばを聞こう、と思います。

       唄野隆



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