聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 ヨブ記 26章 「あなたは無力な者をどのようにして助けたか。力のない腕をどのようにして救ったのか。」 (ヨブ記 26:2) ビルダデは、自分は潔白だと主張するヨブの叫びを聞いて、“神は高きにいまし、月さえも輝きがなく、星もきよくない、ましてうじや虫けらに過ぎない人間が自分はきよいなどと主張することはできない”とたしなめました。それを聞いてヨブは、「あなたは無力な者をどのようにして助けたか。力のない腕をどのようにして救ったのか。」と問い返しました。そしてビルダデが話を打ち切った続きを話すように、神が高くいまし、すべてのものを支配しておられることを語りだしました。神は天地を創造し、雲も雨も支配し、光と闇を分け、海も巨大な生物もすべて御手の下に置かれる、と。しかし彼は、超越者である神のことは人の理解を超え、人が知ることのできるのはその外側のささやきに過ぎない、と認めていました。このとき、ヨブもまた友人たちと同じようにたたみかけるように論じつづけました。聞いて欲しかったのです。苦しむ人は自分の話を聞いて欲しいのです。ヨブの苦しみを聞いた友人たちは、彼のことばの激しさに耐えられず、彼をたしなめ、彼の間違いを正し、彼を教え諭そうとしました。しかし、それはヨブの助けにはなりませんでした。彼の苦しみのことばを聞いて受け止め、ともに主の御前に出、ともに祈ることができたらどうだったでしょうか。苦しむ人の話を聞くのは大変なことです。苦しむ人を教え諭すことではなく、彼の話を受け止めることのできない自分のために祈り、主の助けを求めることが先ではないか、と示されました。 唄野隆 |