聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                    エステル記 10章

「それはユダヤ人モルデカイが、アハシュエロス王の次に位し、ユダヤ人の中でも大いなる者であり、彼の多くの同胞たちに敬愛され、自分の民の幸福を求め、自分の全民族に平和を語ったからである。」
                    (エステル記 10:3)

この章には、アハシュエロス王が自分の支配下にある国々に苦役を課したことと、彼の権威と勇気による功績とを、ペルシャ王の年代記に記録させた、と記されています。しかし、歴史は、彼が家来に殺されて死んだことを伝えています。彼は民に苦役を課すような王でしたし、権威と功績として記させたものも国民にとっては、迷惑なものだったかもしれません。記されていることをうわべだけで判断するのは危険です。しかし、その中にモルデカイが重んじられ、彼が偉大なことをしたことも記録されました。エステル物語が作り話でなく事実であることがわかります。そして、モルデカイの偉大さは、自分の民の幸福を求め、平和を語ったからだと記されています。彼は、神だけを礼拝し、そのときのペルシャの総理大臣であったハマンにひれ伏さなかったことで彼の憎しみを買い、柱に吊るされて殺されることになっていたのに、もはや絶望と思われたところから事態は大きく逆転し、彼は王の次の位に着き、自分の民の幸せを求め、彼らに敬愛されました。彼の生涯は、イエスさまの御生涯と重なります。イエスさまも十字架にかけられて死なれましたが、それが罪人の救いをもたらし、三日後に復活して、父なる神の右の座に着かれました。大逆転です。そして、それが私たちの罪の救いをもたらし、祝福に満ちた新しい世界が開かれることになったのです。神の恵みに感謝し、その御力を賛美します。

                          唄野隆



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