聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 1歴代誌 8章 「ネルはキシュを生み、キシュはサウルを生み、・・・。」 (1歴代誌 8:33) イスラエル初代の王サウルの系譜を示すためでしょうか、ベニヤミン族の系図が示されます。ベニヤミンはヤコブが愛した妻ラケルによるヤコブの末っ子で、母ラケルは彼を生んですぐ死に、母のいない不安と、父ヤコブの深い愛情を受けて育ちました。ベニヤミン族には激しい激情、勇敢さ、すぐれた指導力が引き継がれました。エフデは、イスラエルを支配していたモアブの王エグロンを一人で訪ね、彼を刺し殺し、モアブの支配を打ち払いました(士師記3:15以下)。サウルは、ヤベシュ・ギレアデがアモン人の王ナハシュに辱められたと聞くと、すぐ、イスラエル全軍を率いてナハシュを打ち、大勝利を得ました(1サムエル11章)。その子ヨナタンもペリシテ人の大軍のなかに従者ひとりだけ連れて切り込み、イスラエル大勝利のきっかけをつくりました(1サムエル14章)。しかし弱さもありました。サウルは、アマレク人を聖絶せよ、との主の命を受けてアマレク人を打ったのに、獲物を惜しんで、主の怒りを買いました(1サムエル15章)。自分の中から湧き出る力に任せて勇気をふるい大きな力を発揮しますが、主の規律によってそれを制御する力には欠けていました。ベニヤミンの血に流れているこの特色を顕著に示しているのがシャハライムで、彼は自分の思いのままに妻を離別し別の妻を得、異国の地で子をもうけました。しかし、そのような奔放な性質もイエスさまに出会いよめられると、ベニヤミン出身の使徒パウロに見られるような素晴らしい実を結びます。主にお委ねすることの大切さを思います。 唄野隆 |