聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 1歴代誌 1章 「アダム、セツ、エノシュ、・・・・。」 (1歴代誌 1:1) 歴代誌は、人類の始祖アダムから始まり、バビロン捕囚からの解放までのことが記されています。バビロン捕囚から解放されてエルサレムに帰ったものの、いろいろな苦しみにあって落胆し、どうしてよいかわからなくなっていたユダの人々に、自分たちはどういう者であるかという自覚を持たせ、自分たちに与えられている使命を思って奮い立たせるために記された書であると考えられます。祭司エズラが書いたと伝えられています。この系図は、アダム、セツ、エノシュ、とすべての人類を含む広がりをもちながら、その中から、ノア、セム、アブラハム、イサク、・・・と、だんだんと直系のユダヤ人の流れに焦点を合わせていく書き方になっています。全人類を視野におさめ、すべての人々に関心を払いながら、特別に選ばれた人たちに目を注いでいくのです。私たちも、主が、すべての人々に目を留めながらも、その中で特に私を選んでくださったことを感謝し、特に私に与えられている使命を確認し、献身の思いを堅くしていくのです。ユダヤ人たちは、この系図を読むとき、自分たちは神のかたちに造られたアダムをルーツとし、主の名によって祈ったセツの流れを汲み、信仰の父と言われたアブラハムを先祖にもっているのだという誇りをもち、確かな生の土台を持ったことでしょう。私たちも、自分がどうしてイエスさまと出会い、救われたかを思い起こすとき、生きる力が湧いてきます。つねに自分の霊的ルーツを思いかえし、その恵みを思い巡らし、主の目から見ると自分はどういう者なのかを確認することが大切です。 唄野隆 |