聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 2サムエル記 21章 「その後、神はこの国の祈りに心を動かされた。」 (サムエル記2 21:14) この章から後の記事はサムエル記の付録です。3年間の飢饉に何か異常を感じたのでしょう、ダビデが主にうかがうと、サウルがギブオン人を殺したことが示されました。ギブオン人はカナンの原住民でしたが、策略をめぐらしイスラエルをだまして、イスラエルと同盟を結びました。だまされてではあってもイスラエルは主の名によって契約を結んだのです。ヨシュアはギブオン人をイスラエルの中に住ませました(ヨシュア9章)。しかし、サウルはギブオン人を殺しました。主の名による契約よりも、宗教的なきよさというかたちを重視したのでしょう。ダビデは、この問題にたいして具体的にどうすればよいかを主に聞かず、何をもって償えばよいかとギブオン人に聞き、彼らの求めに従って、サウルの子孫七人をいけにえとして差し出しました。主に具体的にどうすればよいかまで聞けば主はどう答えられたでしょうか。サウルのそばめだったリツパが子どもたちの死体を守ったことを聞いたダビデは、心を動かされ、それまで放置されていたサウルとヨナタンの骨を持ってきて、ギブオン人の手でさらしものにされた七人の骨もいっしょに、サウルの父キシュの墓に丁重に葬りました。「その後、神はこの国の祈りに心を動かされた」と記されています。この出来事は主にとっても心の痛い出来事だったのでしょう。主は、正義を貫かれますが、それに伴う人々の苦しみに心を傷められる愛の御方です。四人のペリシテ人の巨人を打ち倒したことは、サムソンから始まったペリシテ人との戦いの完全な勝利を示しています(士師13:5)。 唄野隆 |