聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                   2サムエル記 20章

「あなたはなぜ、主のゆずりの地を、のみ尽くそうとされるのですか。」
                  (サムエル記2 20:19)

ダビデがエルサレムに帰り、イスラエルの王として王座に復帰しようとしたとき、ダビデを王にするための主導権をユダ族とイスラエル十部族が争いました。どちらもダビデ王権の下で自分たちの権益を確保したかったのです。そのとき、ユダが優勢であるのを見たシェバが、ダビデを見切り、イスラエルの人々は彼に従って去りました。ダビデは彼らの反乱を恐れ、アブシャロム軍の司令官であったアマサに、ユダから軍隊を集めて、シェバを追うように命じました。しかし、彼もユダの人々も、ダビデを信頼していなかったのか、すぐには兵が集まりませんでした。それで、ダビデは、アビシャイに命じて、ダビデ直属の親衛隊を率いてシェバの後を追わせました。軍の長はヨアブでしたが、ダビデはヨアブをうっとうしく思っていたようです。エルサレム復帰後のダビデ政権には不信感がしみ渡っていました。ヨアブはアビシャイとともに出かけ、途中、アマサにあって彼を殺し、追跡軍の指揮をとりました。そしてシェバをアベル・ベテ・マアカに追い詰めました。そのとき町の知恵ある女が「あなたはイスラエルの母である町を滅ぼそうとしておられます。あなたはなぜ、主のゆずりの地を、のみ尽くそうとされるのですか。」と言って、人々の目を主に向けさせました。それで、シェバ一人が失われただけで反乱はおさまりました。人々が自分の利益を求め、自己主張と自己防衛を続けると争いしかありませんが、主に目を向けるとき平和への糸口が開かれます。「主よ。いつもあなたを見上げます。助けてください。」と祈りました。

唄野隆



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