聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                   2サムエル記 14章

「あれは自分の家に引きこもっていなければならない。私の顔を見ることはならぬ。」
                  (サムエル記2 14:24)

アブシャロムが兄アムノンを殺して母の実家に逃げたまま時が過ぎました。このままの状態が続くと、イスラエルはダビデとアブシャロムの対立で国が分裂する恐れがありました。現実的政治家であったヨアブはそのことを心配し、テコアの知恵のある女を使って、ダビデに、ダビデ家の王位継承を大事に考えるように求めました。それに応じて、ダビデはアブシャロムをエルサレムに呼び返しましたが、何事もなかったかのように迎えることはできず、自宅に謹慎させました。罪を罰するわけでもなく赦すわけでもない中途半端な扱いでした。他方、アブシャロムには罪の自覚はなかったようです。エルサレムに帰ってきても、王と対面することが許されないと不満を持ち、ヨアブを通してそのことを王に訴えようとしました。しかしヨアブもすぐには応じませんでした。アブシャロムの無反省な態度に好意をもてなかったのでしょう。ヨアブは政治的解決を求めるだけの人だったようです。アブシャロムの強引な要求に応じて、ダビデに口を利き、二人の対面は実現しましたが、形式的なものに終わりました。すべて政治的判断によるもので、主のみこころをうかがった気配は感じられません。大事なのは、共に主のみ前に出て、主の正しいさばきに従い、はっきりと悔い改め、主の赦しをいただいて、新しく出直すことです。形だけ整えても、本当の解決はありません。表面上の解決でなく、主のみ前ではっきり悔い改め、確かな主の赦しを受ける者でありたい、と思います。

唄野隆



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