聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                    2サムエル記 3章

「ダビデはますます強くなり、サウルの家はますます弱くなった。」
                    (2サムエル記 3:1)

 ユダのダビデ王朝とイスラエルのサウル王朝の間には、長く戦いが続きました。ダビデ側はだんだん強くなり、サウル王朝はますます衰えました。こういう勢力争いの中では醜い人間の実相が現われてくるものです。サウル王朝の中でアブネルが勢力を加えましたが、サウルのそばめリツパと通じたことをイシュ・ボシェテにとがめられ、彼の下では先がないと見て、ダビデに、イスラエル全体の王位を与えようと申し出ました。ダビデはその申し出を受けましたが、サウルの娘でダビデの妻だったミカルを、そのときの夫と別れさせてまで自分のもとに連れてくるように命じました。そして、アブネルがダビデを訪ねてきたとき、彼を歓待しました。アブネルの力を利用してイスラエルの王となろうとしたのでしょう。ダビデの軍団長ヨアブの留守の間にその話を進めました。そのことを後で知ったヨアブは、ダビデには内緒でアブネルを殺しました。弟を殺された恨みを晴らすためでしたが、有能な将軍であったアブネルが加わることによって、ダビデ軍団の中での自分の勢力が損なわれることを恐れたこともあったのでしょう。しかし、アブネルがダビデのもとで闇討ちのようにして殺されたとなると、ダビデの経歴に傷がつきます。ダビデは、人前でアブネルの死を嘆き、自分はアブネルの死に何もかかわりがないことを示しました。全体を通し、人間の醜さがあからさまに示されています。そして、人間の計画ではなく、主のみこころが実現していくさまが示されています。人の計画に頼らず、主を信頼することが大事だ、と示されます。

  唄野隆



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